子なし駐妻の流産体験とその後 in USA

初妊娠、初期での稽留流産、そこから一歩踏み出すための記録

その後

本当に久しぶりにこのブログをあけました。

 

毎日それなりの方がこのブログに訪れていらっしゃるようで、驚いています。

流産された方が検索していらっしゃるのでしょうか。

 

こういった更新期間があいているブログは、きっとその後が気になってしまうと思うので、結論から報告しようと思って今ポストしてます。

 

昨年の夏、無事に出産をし、今は誰よりも大事な女の子を育てています。

妊娠初期に出血などもありましたが、本当に何事もなく出産しました。

強い子は、本当に強く産まれてくるものです。

そして、産まれた後も、成長曲線を越えそうなくらい健康に育ってくれています。

 

そして昨年末より日本に本帰国し、慌ただしいながらも日本の生活を楽しんでいます。

 

子育てで悩むこと、たくさんありますが、

子供と同じように私も親として成長させてもらっていると思い、頑張ります!

200回目の心折れる瞬間

(更新が遅く、リアルタイムでの話題になってしまい恐縮です)

 

 

明日から15週に入ろうとする今日この頃ですが、どうもここ数日、具合の悪さがぶり返してきているようです。  

 

14週に入ったぐらいから、あんなに毎日気持ち悪かった体調が、スッキリしてきました。それに伴い、生きる希望が湧いてきたというか、目の前に少し明かりがさしたように感じられる時間が増えていきました。

 

そんな矢先のこの体調不良のぶり返し。

 

 

朝5:30から夫が帰宅した夜9時までひたすら何もせずソファに横になっているだけでした。

 

胃をつままれているような気持ち悪さと、立ちくらみが一日中続き、やる気も何もかもがしぼんでしまいました。

 

家事もせず、外にも一歩も出ず、誰とも話さず、ひたすら一人で過ごす毎日。

 

 

こうなることはわかってはいたけれど。

 

 

散々家族からも、友人からも、退職して帯同することに心配の言葉を投げかけられていたのだけれど。

 

 

 

 

家に閉じこもらず、自分で切り開いていかなければいけないのは、十分自覚しているけれど。

 

 

 

 

気持ちがぷつん、と切れてしまいました。

 

 

もう200回目ぐらいの堂々巡りの思考です。

 

 

 

ほとんど動いていないので、体力も使わないし、お腹も空かない。

 

 

朝5時から夜10時まで水分以外何にも口にしていなかったけれど、空腹も感じないぐらいに気持ちが切れてしまいました。

 

 

ふと、本当に久しぶりに、消えてしまいたいなって思ってしまった。

11w5d ドクターとのアポ (後編)

こちらは前記事、「11w5d ドクターとのアポ (前編)」の続きになります。

 

ドクターDから、何か他に質問はある?と促され、いよいよ私たち夫婦が気になっていた質問を聞いてみることにしました。

 

それは、染色体異常などを早期発見するためのスクリーニング検査についてでした。  

 

アメリカで妊娠出産された方の体験談を読んでいると、こちらは訴訟などのリスクがあるため、出生前の胎児スクリーニングはかなり慎重に行われるらしいということがわかりました。

 

日本では保険が効かない各種スクリーニングも、アメリカだと保険適用で受けられるということだったのです。

 

私たちも、前回流産してしまっていることもあり、染色体異常などにはとても敏感になっていたので、可能な限り、この機会を利用してみようと思い、ドクターDに質問しました。

 

 

私「私たちは胎児の染色体異常などを心配しているため、できる限り早期に把握しておきたいと考えています。こちらのクリニックではどんなスクリーニング検査が受けられますか?」

 

すると、ドクターDは一瞬ポカン、とした表情になり、こう言いました。

 

ドクターD「このクリニックではどの検査もノーマルオプションではありません。また、このクリニック、そして州内のほとんどの病院は中絶手術ができません。どうしても、というなら染色体異常を調べる検査の予約を外部にお願いすることはできますが、高額で、保険は効きません」

 

 

予想外の回答が返ってきてしまい、私たちは一瞬黙ってしまいました。

 

こう書くと、どこに住んでいるかが分かってしまうかもしれませんが、私たちが住む州は全米の中でも大変保守的な十分で、特に中絶(Abortion)についてはセンシティブな話題だったのです。

帰宅してから少し調べましたが、現在、中絶禁止法案こそ成立していないものの、州内のクリニックや病院では中絶手術を行うところは全くと言ってないようでした。(その代わり、州内にAvortion Clinicという中絶専門のクリニックは数カ所あることが確認できました)

 

 

ここはアメリカ。

 

 

一つ一つの州で法律が異なり、それはもう別の国の集まりと言っても過言ではない国です。

 

 

 

つまり、中絶が許されていない病院で働くドクターDのスタンスとしては、染色体異常を妊娠初期にわざわざ調べる必要がない、と言った様子でした。

 

 

これには私たちもすぐに返す言葉が見つからず、「少し考えます…」としか答えられませんでした。

 

 

私たちも、仮に染色体異常が見つかった場合にどうするか、などの先の話を細かく詰めていたわけではないため、本当にごく当たり前のプロセスとして、スクリーニング受診の有無を確認したつもりでした。

 

 

しかし、この州内に住んでいる限り、もしも胎児に何か異常が見つかったときに、何もできることがない、ということを今回思い知らされてしまったので、自分たちのスタンスを今一度確認するべきだな、と考えさせられました。

 

 

日本とアメリカで制度が違えば、今度はアメリカの州内でも制度が大きく異なる、とても難しい問題です。

 

11w5d ドクターとのアポ (前編)

1/29(月)

前の週のエコーを受けて、1回目のドクターとのアポイントメントでした。

 

14:30からだったので、夫も14:00頃に一度職場から戻ってきてくれ、一緒にクリニックに向かいました。

 

エコー後にかかってきた電話の内容が気がかりで気がかりで、ソワソワしながら待合室で待っていました。

 

呼ばれてまず体重を量り、個室に案内されます。

(アメリカのクリニックは基本的に全て個室だと聞いています。)

 

夫は椅子、私は白い紙が敷かれた診察台に座りました。

こんな感じの診察台です。

 

f:id:greenuslife:20180201130827j:image

 

 

続いて入ってきたナースの方に血圧を測ってもらい、早速胎児ドップラーを使って心拍を確認する作業になりました。

 

ドップラーの器具の先にジェルを塗って、お腹に当てるのですが、ナースの方が「これはsuper coldだから気をつけて!」と言うので一瞬身構えてしまいました。しかし、実際にお腹に当てられても全く冷たくなかったので拍子抜けしてしまいました。笑

きっとアメリカ人の方は体温も高そうですし、冷たく感じる方が多いのかな、と思いました。

 

心音ですが、かなりお腹の下の方、ほとんどアンダーヘアーに被るぐらいの箇所で捉えることができました。

部屋に響き渡る、ドクン、ドクン、ドクンという力強い心臓の音。

夫もこの時ばかりは笑顔でした。

心拍数は163回とのこと。

 

アメリカではエコーは高額なため、毎回の検診で診てもらうことは基本的にありません。その代わり、この胎児ドップラーを使って心音を確認するそうです。

 

ナースの方に出血の有無などを簡単に質問され、いよいよドクターを待ちます。

待っている間に、夫婦で質問事項の予習をしていました。合わせて英語の単語の確認も。

 

3分ほど待っていると、10月に私の掻破手術を担当してくださったベテランの男性医師の方が入ってきました。(ここではドクターDとします)

 

入ってきてすぐ、体調はどうか、出血はあるか、子宮に痛みはあるか、など質問されました。

 

そして最も私たちが知りたかった、前回のエコーの結果を話してくださいました。  

 

結果から言うと、絨毛膜下血腫(subchorionic bleed)が2箇所見られたそうです。1つは2.1cm、もう1つは1.2cmでした。

最初はこのsubchorionic bleed

の意味がわからず、夫婦でキョトン?としていると、ドクターDは図を書いて分かりやすく説明してくださいました。

 

この絨毛膜下血腫は妊娠初期にはよく見られる現象で、起きた出血は多くの場合は自然に体内に吸収されるそうです。

この血腫が大きくなっていくようだと、胎嚢を伴っての出血=流産に繋がるため、絶対安心とは言えないそう。

絶対安静が必要だそうで、激しい運動、性交渉などは控えるように、と言われました。

 

経過については、この日の3日後にエコーを再度行い、血腫の大きさの変化を診る、ということを伝えられました。

 

前回の早口で説明された黒い影うんぬんの内容はこのことだったんですね。

英語が難しくて聞き取れないわけだ…

 

私たち夫婦の一大心配事であった、重大な染色体異常や、身体的な異常などが宣告されることがなく、ひとまずこの時点ではほっと胸を撫で下ろしました。

まだ流産の可能性は十分にあり、安心できる状態ではないのは重々承知しています。

 

そして、私たちはこの問題を終え、次に染色体異常などを検査する各種スクリーニングテストについて、ドクターに質問をしました。

 

すると、私たちが全く予想していなかった回答を聞くことになるのです。

 

後編に続きます…

 

 

11w1d - 初回エコー 天国から地獄(後編)

この記事は 「11w1d - 初回エコー 天国から地獄(前編)」の続きの記事になります。

 

夫が15時半頃職場に帰ってから、私はいつも通りあまり体調が優れず、家で静かに過ごしていました。

 

ふとお腹が空いて気持ち悪く感じたので、お餅を食べることにしました。

トースターでお餅を焼いているその時、16時過ぎだったでしょうか、私の携帯電話が鳴りました。

 

 

発信元は産婦人科(OB/GYN)。

 

 

なんだろうと焦りながら出てみると、相手の女性の方は早口の英語で話し始めました。

 

クリニック「もしもし。〇〇さんですか?今日のエコーの写真に〜穴〜〜が見えたので、〜しなければならないことになりました。〜週間以内に予約を取ります。

次のクリニックの予約は月曜です。これからの注意を説明します。

〜パウンド〜、〜、エマージェンシー〜〜〜…」

 

 

 

ん!?

 

 

 

ん?!

 

 

ちょっと待って…

 

 

なんか重大なことを言われているような気がする…

 

 

ちょうどその時、お餅を焼いていたトースターが付けっ放しになっていて、お餅が焦げてしまいそうだったので、なんとかお餅を取り出して(我が家ではお餅は貴重品です)、落ち着いて今一度聞き直しました。

 

 

私「ごめんなさい。早くてわからなかったのですが、子宮に穴?が見つかったんですか?」

 

クリニック「違うわ、黒い穴(?)(私にはBlack holeと聞こえた)が見つかりました」

 

私「?!?!」

 

 

もうこの時点で頭の中が大パニック。

 

 

その後も震える手とパニック状態の頭をなんとか回転させて、電話の内容を一つ一つ確認していきました。

(こういう時、母国語でない言葉でコミュニケーションするのが本当に苦痛でした)

 

 

話をまとめると

 

・エコー写真に黒い何かが見つかった

・4週間以内にエコーの再検査が必要

・エコーの予約は月曜にクリニックで調整する

・来院までに、25ポンド(11kg)以上増やさないこと、性交渉はしないこと、出血があった場合はエマージェンシーに行くこと

 

という内容を伝えられました。

 

 

電話を切った後は、頭が真っ白でしばらく何もできませんでした。

 

 

…どうして…?

 

 

 

…どうしてまた…?

 

 

 

30分前までは、夫と一緒に頂いたエコー写真を眺めながら、心拍確認の喜びを分かち合っていたのに!!!

 

前回、稽留流産という辛い思いをして、引きこもり、塞ぎ込み、全ての環境から自分を遮断するくらい思いつめたところから、今回の妊娠でやっとのことで少し立ち直ったのに!!!

 

妊娠が分かってから、今日の初回エコーまで1ヶ月以上も気が気でない不安な気持ちを毎日抱えながら我慢してきて、ようやく赤ちゃんの姿を見て安堵してたのに!!!

 

 

 

どうして幸せな気持ちを数時間しか味わわせてくれないの!!!!

言うなら月曜のドクターとのアポイントメントの時に伝えてくれたっていいじゃない!!!

 

 

 

自分の中で全てがぐちゃぐちゃになってしまった瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 

その後、悔しく、やるせなく、涙がボロボロ出てきました。

 

 

そしてひたすら検索魔…

 

 

最悪な事ばかり想像してしまいます。

 

私の英語力が完璧でないばっかりに、どんな異常が見つかったのかすらはっきりしないまま、月曜のクリニック受診となりそうです。

 

 

今はひたすら祈るしかありません。

 

 

 

お願いします。

 

 

 

何事もありませんように。

 

 

 

今回はうまくいきますように。

 

 

 

 

 

お願いします。

11w1d - 初回エコー 天国から地獄(前編)

今日、やっと初回のエコーを受けることができました。

夫も仕事を途中で抜けて来てくれるとのことで、14:00からの予約に合わせて帰宅してくれました。

 

エコーの前のお約束、水を1リットル飲むという苦行をなんとか終え、夫と共に病院に向かいました。

 

前回と同じく、待合室にある個室オフィスで保険関係のペーパーワークを済ませ(同意書にサインしたりする)、待つこと15分…すでに私の膀胱ははち切れそうなくらいで辛かったのですが、必死に我慢しているとついにエコー技師さんが私の名前を呼んでくれました。

 

前回流産が分かった時に使ったエコー室よりも2倍くらい広いお部屋に案内されました。部屋にソファもあったので、夫がいたからこの部屋になったのかな。

 

早速診察台に乗って、経腹エコー。

かなり下の方からプローブを当ててぐりぐり…怖くて画面がなかなか見られません。ちらりと画面を盗み見ても、何も見えない…またダメなのかな…

 

次は場所を変えて、おへそのあたりをぐりぐり…

 

ん…?

 

 

…!

 

 

画面の左上に黒い空洞、そして白い楕円のようなものが見える…

 

 

技師さんがその部分をアップにしてくださいました。

そして「ベイビーはここにいるわよ!」と教えてくれました。

 

前回は経験することができなかったことなので、声にならない喜びと、涙が滲んできました。

夫も画面に近寄って感動していました。

 

そして、最も聞くのが怖かった質問、「Is there heartbeat? (心拍はありますか?」と尋ねると、「ここよ!」と赤ちゃんのお腹あたりを指差してくれました。すると、確かに白い影の中にチカチカ光る心臓が見えました。

 

…去年からずっと辛い思いをして、今年も先が見えない中つわりに苦しんでいたけど、今日を迎えられて本当に良かった…

 

そう思いました。

夫もこれまでずっと精神面、体調面、生活面のサポートをしてくれて、仕事で疲れているのに私の大きな支えになってくれ、本当にありがたかったです。なので、今日一緒に元気に生きている赤ちゃんを見られて、本当に本当に良かったです。

 

各種計測を終えて、エコーは10分ぐらいで終了しました。エコー終了と同時に、部屋の隣についているトイレに駆け込みました。膀胱は爆発寸前でした笑

 

技師さんからはエコー写真を3枚頂け、駐車場でまじまじと眺めて、夫と喜びを分かち合いました。

 

まだ長い妊娠生活、何があるかわからない、そう思っていますが、やはり今日の心拍確認は一つヤマを乗り越えたようでとても安心しました。

 

帰りに今日はプチお祝い、ということで瓶のアップルサイダーを買って帰りました。ボトルの形がシャンパンに似ているので、お祝い気分を味わえるかと思って、アメリカに来てから節目節目で飲んでいたのです。

 

夜このサイダーを開けることを楽しみにして、夫は職場へ戻って行きました。

 

私はつわりの症状がここ最近ひどくなってきたため、家で安静にして過ごしていました。

 

 

 

 

 

ここで何事もなく夜を迎えられたら、どんなに良かったでしょうか。

 

 

この後、私たちを地獄に突き落とす一本の電話が入りました。

 

10w6d - やっと初診

今日ようやく初診に行ってきました。

と、いっても今日の初診で赤ちゃんが見られる訳でもなく、単なるジェネラル質疑応答で終了することは前回の妊娠で学習済みなので(前回はエコーもしてくれると思って、夫も同行してしまった)、1人で気楽に行ってきました。

 

妊娠検査薬で初めて陽性を見てから、1ヶ月と20日ほど…日本では考えられないくらい遅い初診です。

 

初診と言っても、ナースの方に血圧と体重を測ってもらって、前回と同じく遺伝的な質問事項を次々と聞かれ、エコーの予約を取り、20分で終了するなんともあっけないものです。笑

 

ナースの方が9月と同じだったので、前回は流産してしまったとそれとなく伝えると、「そうだと思ったのよね!あなたに見覚えがある(You look familiar)と思って」「流産は悲しいわね(It’s awful)」と言っていました。

前回のことがあるので、今回もダメなんじゃないかとビクビクしていると伝えると、流産のことはストレスにもなるし、できるだけ考えないで、とアドバイスされました。

 

ちなみに、予定日は8/15だそうで、今日は10w6dだそうです。エコーの予約はあさって木曜日になりました。

エコーの予約を別の場所に電話して取るときに、「いつなら旦那さんが来られる?」と聞かれました。

こちらは、妊娠中の検診には基本的に夫婦で訪れるそうなので、こう聞かれるのは普通なのですが、日本ではなかなか聞かれないフレーズなのではないかと思いました。

 

クリニックの後は、近くのラボで採尿、採血をして帰宅しました。

 

あさってのエコーまでは、まだ何にも確定事項がない今回の妊娠ですが、平常心で過ごしたいと思います。